治る人と治らない人の違い

身体的、あるいは精神的な症状にかかわらず 「施術してもらっても、しばらくすると再発する」という声を耳にすることがあります。

症状が再発した場合に多くの方は「施術が上手くいかなかったのでは?」という疑問を抱いて通院を止めてしまいますが、それが本当に施術技術の問題なのか、それとも他に要因があるのか、この記事にそのヒントを載せています。

本題に入る前に、症状には大別して2種類あることをご理解ください。「急性症状(一過性症状)」「慢性症状」です。症状が完全に治癒する上で非常に重要な点は、発症してから治療を開始するまでの期間が短いほど治癒する可能性が高くなるということです。

問題の振り分け

治るはずの症状が治らないというケースは実際に多くありますが、多少なりとも一度は改善した症状が再発するという場合に考えられることが2つあります。1つは、施術範囲が不十分な場合。2つには、治るはずのプロセスを患者自身で絶ってしまっている場合です。

施術範囲が不十分な場合

大前提として、施術によって症状が多少でも改善したということは、その施術はその時点では適切なものであったと考えられます。しかしある程度の時間が経過すると再発してしまうという場合には次の2つのことが考えられます。

・より広範囲な施術が必要

患者の体力が低下している場合には必要十分な施術ができないために、症状が再発しやすいことがあります。このようなケースでは、ある程度の長いスパンで施術計画を立てる必要があります。また、一度の施術でできることには限界があるために、症状の原因が多岐に渡っているようなケースでは改善できていない原因によって症状が再発することがあります。

・生活習慣によって引き戻される

施術を受ける前の身体の状態と行動パターンは脳によって記憶されていますが、施術を受けることによって身体的なバランスに変化が起きたとしても、脳が新しい状態を受け入れるのには時間がかかります。そのため施術後の身体は、一時的に、古い脳の記憶によってコントロールされます。症状が再発してしまう原因が脳の古い記憶にあることが考えられます。

このようなケースでは、患者自身が意識的に生活習慣を変えて、いままでの行動パターンを変えていく必要があります。当院の場合は、生活習慣を変えるためのご提案や、脳の古い記憶をリセットするためのエクササイズをご提案させていただきます。

治るはずのプロセスを患者自身で絶ってしまっている場合

こちらのケースに当てはまる方は非常に多く、この記事のメインテーマとなりますが、簡潔に申し上げると患者自身の判断で通院を止めてしまうことで、治る可能性が十分にあるのにその可能性を自ら断ってしまっているケースです。経済的な問題、距離的な問題、時間的な問題などいろいろと理由はあるかと思われますが、治る人と治らない人の違いはこの判断によって歴然としています。

非常に重要なケースですので、詳細に解説させていただきます。

治る人と治らない人の違い

下の表は『治癒曲線』と呼ばれているものです。「青線グラフ」で示したのは完全治癒する人の健康状態の推移です。「健康状態」100%で完全に健康が回復した状態であり、0%に近づくほど健康が損なわれ、50%以下になると何かしらの自覚症状が発症し始めます。(数値は目安です)

治る人

「青線グラフ」の人は「健康状態」25%となって症状を自覚してしばらく我慢したのち、いよいよ我慢できなくなって初診に訪れました(点A)。そのとき施術をおこなうことで、自覚症状がなくなってとても楽になり、しばらくは調子が良かったのですが(期間P)、再び自覚症状を伴った痛みが出てきたので、今度は我慢しないでその時点で2回目の施術に訪れました(点B)

3回目に訪れたときには自覚症状が出ていなかったのですが、悪くなる前に施術を受けようと思って訪れました(点C)。この時点でこの人の「健康状態」は、ほぼ100%に近い状態にまで回復していて自覚症状も全く出ていませんが、その後は、『予防の為』ということで4回目の施術に訪れました(点D)

このときの施術によってこの人の症状は完全に治癒しましたが、その後も定期的に心身の調整をすることで不安のない毎日を送ることができています。(施術の回数は目安で、個人差があります)

治らない人

「灰色グラフ」で示したのは何度も症状が再発している人の推移です。初診は「青線グラフ」の人と同じように自覚症状が我慢できなくなって訪れました(点A)。そのときの施術で自覚症状がなくなって楽になりましたが(期間P)次回の施術の必要性をご提案させて頂きました。

しかしこの人は忙しいため、ご提案した期日までには訪れず、再び自覚症状が我慢できなくなってから訪れました(点E)。この人の口癖はこうです。『また痛くなったら来ます』この人はずっとこの調子なので、いつまでたっても完全治癒することはありません。


このように、一端発症した症状が完全に治癒するまでにはある程度の時間が掛かるもので、集中的な対処が必要になります。それは、その原因が一つではなく、また、長い期間が経過していくうちに体に変な癖がついてしまっているからです。

古い記憶を上書きする

施術を終えたすぐあとや、施術後の数日間は新しいバランスが維持されていても、普段の生活習慣に身を委ねているうちに脳に記憶された過去の状態(姿勢、習慣、思考や思い)によって、症状が発症するに至った元の状態に再び引き戻されてしまうことがあります。

例として、施術のあとに踵が磨り減った古い靴を履くと、施術前の歩き方の癖が古い靴によって再現されてバランスを崩すことがあります。

このとき大抵の方は「治っていない」「症状が再発した」と思って治療を断念してしまいますが、それは早合点であることも多く、他にも原因があることや習慣性を加味することが必要です。

生活習慣を変える意味

脳(記憶)に染みついた”生活習慣”や”癖”を上書きして新しい体の使い方や考え方を覚えさせることは、症状が治る上では必須条件だといえます。そのためにはある程度の期間、施術を継続する必要がありますし、自分では気付いていない習慣性や癖を客観的にみてもらうことが必要になります。

慣れてしまった習慣を変えることには大きな抵抗があるものですが、その習慣によって今現在の自分の症状があるということを理解していただいて、脳に刻まれた古い記憶を一掃して新しい習慣を心掛けてみていただきたいと思います。

当院の取り組み

当院では、症状の原因に対処するだけではなく、生活習慣や体の癖、思考の癖に対してもしっかりと対処して、お客様の体が新しい本来の状態に定着することを継続的にサポートしています。

こうした取り組みの結果として、慢性の症状で悩まされていた方や、色々な治療を受けてみたが良くならないという方が、今までどの先生にも言われなかった症状の原因を指摘されて腑に落ちたと安堵されたり、頑固だった症状に変化が起きて希望を見出しておられます。

当院では「お試しコース」をご用意しておりますので、いきなり「総合療術コース」では不安という方は先ずは「お試しコース」をご利用ください。

実際の施術の体験談もご紹介しておりますのでご参考にしてください。

施術の体験談

 

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