普段、お臍を意識することはあまりないかも知れませんが、このお臍、実は、身体的にも、そしてさらには精神的にも、すご~く重要な要所だったのです。今回は、お腹の専門家だから伝えられる自律神経にも関係するお臍のお話です。
お臍が重要な理由を4つ挙げてみます。
・身体のセンター(中央)である。
・腹部大動静脈の分岐点に位置する
・胎中において唯一母体とつながっている
・臍下丹田がある
これだけ見てもなにやら重要そうな感じはしますが、まず、お臍が身体的な要所である点についてお話します。
お臍は身体の要所
身体のセンターに位置しているということは、周り(四肢五体)の状態の変化がすべて波及して集まってくるということを意味しています。どういうことかと言いますと、たとえば指を突き指したり足を捻挫したりして身体のどこかの部分が障害を受けると、その影響が全身に広がっている筋膜という組織を伝ってお臍の周りに集まってきます。
そうするとお臍の周りはどうなるか・・・?!”しこり”ができます。最初は小さかった”しこり”は、身体の歪みが継続するに比例してドンドン大きく、そして硬くなります。お臍の直ぐ下あたりを指で深く押してみて痛い、硬いという方は、すでに”しこり”ができあがっています!
この”しこり”ですが・・・
この位置には腹部大動静脈の分岐点があり、”しこり”は血流を阻害するリスクを高めますし、血管抵抗が大きくなるために「動静脈硬化」が起こるリスクも高まります。
こうした状態では、この位置より下への血流が阻害されて血行不良を引き起こしますので、下肢の冷え、むくみ、お腹の冷え、腸の働きの低下(便秘・下痢)、女性特有の病気、膀胱や前立腺の異常、腰痛などが起こりやすくなりますし、下肢の方へ行けない血液が頭部への圧を向上させて、のぼせや、更には頭痛なども引き起こします(テーラー症候群)。 さらに”しこり”は、その中心に向かって周りの組織を引き寄せようとする力が働くため、”しこり”が大きくなるほど”しこり”そのものの影響が周りの組織にまで影響するようになります。
原因は他にもあります
お臍の周りに”しこり”ができる原因は、上記で触れた身体の歪み以外にも・・・
・冷え
・精神的なストレス
などがあります。冷たい飲食物や冷たい外気に触れてお腹が冷やされると、お臍周りに”しこり”ができやすくなります。そしてとても多いのが、甘いものをよく食べる方のお臍の”しこり”です。甘味の摂り過ぎはお臍周りに硬い”しこり”を作る大きな要因です。 甘いものが欲しくなる理由は主に二つあって、一つはストレスと、もう一つはミネラル不足による自律神経の失調です。どちらの場合でも放っておいていいものではありません。思い当たる方は、一度ご自分のことを見つめ直してみる機会になればと思いますが、ヘルプが必要な方はお問い合わせください。(⇒ご相談窓口)
しこりの調べ方
お臍の周りの”しこり”の調べ方は簡単です。膝を立てて仰向けに寝て、両手の指先でググ~っとお臍の周り、特にお臍の直ぐ下や左右を押してみると分かります。骨でもあるかのように硬くなっていたり、痛みを伴う場合は”しこり”がかなり進行している状態ですし、恐らく上記に挙げたような何かしらの自覚症状が出ているはずです。
”しこり”がある方、自覚症状がある方は、1日でも早くしこりを緩めるためのケアをはじめることをオススメします。
次のページでは、もっと重要で知られざるお話。これがわかると自律神経のアンバランスを解消するのに役立つというお臍と精神性との関係についてのお話をします。
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